世界初のセレクティブファイア式オートマチック銃とは?
今日民間用を除けばほとんどの銃はセミオート/フルオートの発射機構切り替え方式(セレクティブファイア方式)を採用している。しかし最初にこの機構を採用したのは一体どの銃なのだろうか?
実際のところ19世紀から研究は進んでいたが過度の弾薬消費の懸念と機構の大型化による重量増加や技術的問題による信頼性不足によりなかなか実現に向かうことがなかったという。
そんな中イタリアのアメリゴ・チェイ=リゴッティ将軍により設計され100挺程生産されたチェイ=リゴッティライフルが世界で最初の歩兵一人が扱えるセレクティブファイア方式採用のライフルと言われている。チェイ=リゴッティは10発か20発のボックスマガジンか50発のドラムマガジンを使用でき6.5x52マンリヒャー・カルカノ弾か7.65x53マウザー弾を使用した。発射レートは最大で900だったと言われているが、資料によりマチマチである。
チェイ=リゴッティは試験射撃で300発を発射したところ排熱による問題が発生しイタリア軍に採用されることはなく、イギリスも興味を示し発注したようだか途中で性能不足と判断され契約を打ち切り、結局採用されることはなかった。
その後BARやMle1915、フェドロフM1916等のセレクティブファイア方式の銃が本格的に登場したあたり、時代が追いついていなかった銃と言えよう。