north note.

歴史に埋もれた兵器を発掘 更新は1ヶ月に一度を予定してますが扱うものがものなので不定期になることアリ ※ネタがある場合はメールにて教えてくれると幸いです。ostfront1915@gmail.comまでご連絡下さい。

MP 34

 1919年ヴァイマル共和制下のドイツではベルサイユ条約で軍備や武器生産の制限を受けるようになった。そこで1929年にラインメタル社はそれら制限を回避するためスイスのゾロトゥルンにある武器製造会社を買収し秘密裏に新型短機関銃の開発、生産を開始したが、ゾロトゥルンでは設備的問題で大量生産には適さなかったためシュタイアー社に生産を依頼することにした。このときS1-100と呼ばれた短機関銃はMP 34として各国へ配備されることとなる。質の高い材料を使用し、最高水準を保つように生産されたため「短機関銃界のロールス・ロイス」と称されていた。

それまでの短機関銃と同じオープンボルト方式で変わった特徴といえばジャム防止のためにマガジン挿入口が若干前に傾いていることくらいである。弾薬は主に9x19mmパラベラムのほか9.23mmシュタイアー弾と9.25マウザー弾を使用し、装弾数は20発か32発のボックスマガジンやハンドガン用の8発装填マガジンも使用できた。発射レートは毎分600発である。

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生産されたモデルは主にオーストリア警察にシュタイアーMP30の名前で配備され軍にはシュタイアーMP34の名前で配備された。その後オーストリアを併合した後ドイツ軍にも配備されたMP34(ö)の名称で配備された他、ポルトガルにも販売が行われ1970年代までポルトガル植民地における治安部隊に配備が行われていた。欧州の他にチリ、ボリビアエルサルバドルウルグアイベネズエラに輸出され、南米市場では45.ACPを使用するモデルが販売された。中国にも限定的ではあるが7.63x25マウザーを使用するモデルが輸出された。

余談ではあるが1930年代後半に日本軍も短機関銃の研究のために少数を購入したという。